前書き
- 新NISAの基本趣旨は、毎月の積立によって「資産形成過渡期にある者」の資産形成を後押しする制度である。
- 一方で「すでにある程度の資産形成ができている者(余裕資金がある者)」にとっては毎月の積立ではなく、なるべく早い段階でその余裕資金を新NISA口座にまとめて移したほうが複利効果や税制上の非課税メリットを最大限受けられる。
- 特定口座の投資信託残高は新NISA口座に直接的に振り替えることはできないため、一度売却して、新NISA口座で買い直す必要がある。
前提条件
売却注文のルール
投資信託の売り注文における買付余力への反映および出金スケジュールは次の通り。
- 買付余力:約定日の翌日に反映
- 出金指示:受渡日前々営業日15時30分以降
- 出金:当該注文の受渡日以降
買付注文のルール
投資信託の買い注文における買付余力の参照ルールおよび約定スケジュールは次の通り。
- 投資信託の買付余力は「注文日」時点の金額をベースに判定される。
- NISA年度単位は、買い注文の「受渡日」によって判定される。つまり受渡日さえ1月4日から12月30日のあいだに収まっていればOK。
- (毎月定額積立の金額)×12+ボーナス設定>120万円となる注文設定はエラー(無効)となる。※2025年度から
主要な投資信託銘柄の受渡スケジュール(買付・売却共通)
注文日→約定日→受渡日の流れで定義される。外国系投資信託の多くは年末のクリスマス近辺に休場日(約定不可日)が設定されるため、スケジュールに織り込む必要がある。
銘柄 | 注文日 | 約定日 | 受渡日 | 休場日 (約定不可日) |
三菱UFJ-eMAXIS Slim 米国株式【S&P500】 | 15:30までは当日、以降は翌日扱い | 注文日の翌営業日 | 約定日の3営業日後 | 11/28/,12/25 |
三菱UFJ-eMAXIS Slim 先進国株式インデックス | 15:30までは当日、以降は翌日扱い | 注文日の翌営業日 | 約定日の3営業日後 | 11/28/,12/25,12/26 |
三菱UFJ-eMAXIS Slim 全世界株式【オール・カントリー】 | 15:30までは当日、以降は翌日扱い | 注文日の翌営業日 | 約定日の4営業日後 | 11/11,11/28/,12/25,12/26 |
結論
2025年度版の年初一括投資スケジュール
三菱UFJ-eMAXIS Slim 米国株式【S&P500】の場合は次の通りの移管スケジュールとなる想定。
- 特定口座の360万円分の残高売却は「2024年12月23日(月)」に行う(予約売却不可のため手動操作)。
- 注文日が12月23日、約定日が12月24日、買付余力の反映日が12月25日となる。
- つみたて投資枠ボーナス設定は「12月25日(水)」に予約設定する。
- 注文日が12月25日(買付余力を参照する)、約定日が12月26日、受渡日が1月6日となる。
- 成長投資枠は「2024年12月25日(水)」に注文する(予約買付不可のため手動操作)。
- 注文日が12月25日(買付余力を参照する)、約定日が12月26日、受渡日が1月6日となる。
(各種指摘歓迎)